テスト勉強は何から始める? 5教科の「順番」の決め方

定期テストが近づくと、生徒からこんな声が聞こえてきます。

「テスト勉強しなきゃとは思うけど、何から手をつければいいのか分からない」

「やっぱり数学と英語が先?」

「理科と社会は暗記だし、直前でもなんとかなるよね?」

保護者の方からも、

「範囲が発表されたのに、なかなか机に向かわないんです」

「好きな教科ばかりやっているみたいで心配で……」

といったご相談をよくいただきます。

先に結論をお伝えすると、テスト勉強の最初の一歩は、どれか1教科を始めることではありません。

最初にやってほしいのは、次の4つです。

①テスト範囲を確認する
②提出物も含めて、やることを書き出す
③時間がかかりそうな教科・苦手な教科を見極める
④優先順位を決める

いわば、勉強を始める前の「準備運動」のようなものです。

文部科学省も、子どもが自ら学ぶ力を育てるために、学習の「見通し」を立てることや、学んだことを「振り返る」ことを重視しています。

では、5教科は実際にどんな順番で進めていけばいいのでしょうか。

この記事では、今治市・大西町の学習塾BONDSが、順番の決め方と教科別の進め方を具体的にお話しします。


1.最初にやるのは「5教科の全体チェック」

テスト範囲が発表されると、

「とりあえず数学のワークからやろう」

「社会の用語を覚えなきゃ」

と、すぐに何か始めたくなりますよね。

思い立ってすぐ動けるのは、とても良いことです。

ただ、その前に一度だけ、5教科すべての範囲にざっと目を通してみてください。

教科最初に確認すること
英語教科書のUnit、単語・熟語、文法、学校ワーク
数学教科書の単元、学校ワーク、苦手な計算・文章題
国語教科書範囲、漢字・語句、文法、学校ワーク
理科テスト範囲、重要語句、計算、実験・考察
社会教科書範囲、重要語句、資料・地図・年代など

全体が見えたら、次は

「どの教科にいちばん時間がかかりそうか」

を考えます。

たとえば数学のワークが40ページも残っているのに、社会の用語ばかり何日も覚えていたら、後半で数学がまったく間に合わない……ということになりかねません。

反対に、数学は得意でワークもかなり進んでいる、でも社会は苦手で範囲も広い。そんな場合は、社会から先に手をつけたほうが安心です。

テスト勉強のスタートでやるべきなのは、「とりあえず勉強する」ことではありません。テストまでにやることを、目に見える形にすることです。

まずはここから始めてみましょう。


2.同じ今治市でも、テストの日程は学校ごとに違う

BONDSには、大西中学校、西中学校、今治東中等教育学校などから通ってくれている生徒がたくさんいます。

2026年度の2学期中間テストを見てみると、学校によって発表日も実施日もばらばらです。

学校テスト発表2学期中間テスト関連する学校行事
大西中学校10月9日10月21日・22日1年生は10月14日・15日に集団宿泊研修
今治市立西中学校10月8日10月15日・16日発表から約1週間
今治東中等教育学校10月6日10月13日・14日3校の中では最も早く実施

※日程は各校公式ホームページの行事予定で確認しています。

今治東中等教育学校は、10月6日に発表があって、13日にはもうテストです。

一方の大西中学校は、9日に発表があり、テストは21日・22日。

しかも大西中の1年生は、その間の14日・15日に集団宿泊研修が入っています。

同じ今治市周辺の中学生でも、テストまでに使える日数や行事の入り方は、これだけ違うんですね。

ですから、

「テスト発表が出たら、そこから1週間がんばればいい」

と、ひとくくりにはできません。

学校行事や部活動、習い事も含めて考えると、見るべきなのは

「テストまであと何日か」より、「実際に勉強に使える日が何日あるか」

です。

BONDSでも、「テスト2週間前だから全員同じメニュー」という指導はしていません。学校の日程、一人ひとりの理解度や苦手教科、学校ワークの進み具合などを見ながら、何を優先するかを一緒に考えています。


3.5教科に「この順番が正解」という決まりはない

では、

英語→数学→国語→理科→社会

のように、全員が同じ順番で進めればいいのでしょうか。

今回、文部科学省やOECD、国立教育政策研究所、愛媛県教育委員会、今治市などの資料にあたってみましたが、「この順番で勉強すれば成績が上がる」という公的な決まりは見つかりませんでした。

この記事で紹介する順番も、「全員がこの通りにやるべき」というものではありません。あくまで考え方の目安として読んでください。

順番を決めるときに見てほしいのは、次の4つです。

①苦手の度合い
②必要な勉強時間
③テスト範囲の広さ
④提出物の量

数学が得意でワークもほぼ終わっている人と、数学が苦手でワークが30ページ残っている人。この2人で数学の優先度が違うのは、当然のことですよね。

社会も、

「暗記科目だから最後でいいや」

と思っていると、範囲が広いときには覚えきれなくなってしまいます。

理科も同じです。語句を覚えるだけでなく、計算や実験、グラフ・表の読み取り、考察など、理解したうえで解かなければならない単元がたくさんあります。

「何の教科から始めるか」と考えるより、「自分はどこに時間をかける必要があるのか」から順番を決めていく。これが基本の考え方です。


4.BONDSがおすすめする5教科の進め方

全員に当てはまる正解の順番はない、とお話ししました。

とはいえ、

「じゃあ結局、何から始めればいいの?」

と迷ってしまう人もいると思います。

そこで、BONDSが普段おすすめしている基本の優先順位を紹介します。

①数学・英語は早めにスタート

数学や英語は、

理解する→解く→間違える→確認する→もう一度解く

というサイクルを何度か回す必要がある教科です。

分からないところが見つかれば、前の単元まで戻って確認する時間もかかります。

特に数学・英語が苦手な人は、テスト直前まで残さず、早めに取りかかっておきましょう。

2学期の数学・英語でつまずきやすいポイントについては、「なぜ2学期に点数が下がるのか?中学数学・英語のつまずき解消法」でも詳しく紹介しています。

②苦手教科を後回しにしない

得意な教科は、勉強していて気持ちがラクです。

問題もスラスラ解けるので、

「今日は2時間もがんばった!」

という満足感もあります。

でも、点数を伸ばすのは、すでにできる問題を何度も解くことより、できない問題をできるようにすることです。

苦手な教科ほど早めに始めて、「どこが分からないのか」を見つける時間を確保しておきましょう。

③国語も直前だけにしない

「国語って、勉強しても点数あまり変わらないし……」

そう思っていませんか。

定期テストなら、漢字や語句、文法、教科書の文章、授業で扱った内容など、前もって準備できることは意外とたくさんあります。

「直前にちょっと見ればいいや」と後回しにせず、少しずつ進めておきましょう。

④理科・社会は少しずつ進める

理科・社会は、テスト直前にまとめて覚えようとする人も多い教科です。

でも、範囲が広ければ直前だけではとても時間が足りません。

理科なら計算や実験・考察、社会なら資料の読み取りや出来事のつながりなど、理解が必要な内容も含まれています。

早めに1周目を終わらせて、間違えたところを繰り返す時間を残しておくのがコツです。

⑤最後は「間違えた問題」を優先する

テスト直前に、5教科を最初から全部やり直す必要はありません。

この時期に優先したいのは、

一度解いて間違えた問題
覚えきれていなかった内容
まだ自信のない問題

です。

テストが近づいてきたら、「できることを増やす」より「できないことを減らす」。そんな意識で取り組んでみてください。


5.教科別|最初に何をすればいい?

ここからは、教科ごとの進め方をもう少し具体的に見ていきます。

教科おすすめの進め方
数学基本確認 → 学校ワーク → ○△×チェック → △・×を解き直す
英語単語・熟語 → 文法 → 教科書本文 → 問題演習
国語漢字・語句 → 文法・知識 → 教科書内容 → 問題演習
理科重要語句 → しくみの理解 → 計算・実験・考察 → 問題演習
社会重要語句 → 出来事のつながり・資料 → 問題演習 → 解き直し

数学

解説を読んで、

「なるほど、分かった」

で終わりにしないのがポイントです。

解説を閉じたら、もう一度、自分の力だけで解けるか試してみてください。

「分かる」と「自分で解ける」は、似ているようで別物です。

英語

単語だけ、文法だけで満足せず、教科書本文や問題の中で実際に使えるかを確かめましょう。

単語・熟語は、直前に詰め込むより、早い時期から毎日少しずつ触れておくほうがずっと定着します。

国語

漢字・語句・文法など、点数に結びつきやすいところから手をつけます。

授業やワークで扱った文章も、内容や先生が強調していたポイントを振り返っておきましょう。

理科

語句を覚えたら、

「どうしてそうなるのか」

を自分の言葉で説明できるか確かめてみてください。

計算や実験・考察が出てくる単元は、実際に手を動かして問題を解いておくことが欠かせません。

社会

歴史なら、

「何年に起きたか」

だけで終わらせず、

「なぜ起きたのか」
「そのあと何が変わったのか」

までつなげて覚えると、頭の中がすっきり整理されます。

地理や公民も、地図・グラフ・資料を使った問題に目を通しておきましょう。


6.2週間前からは「1周目→解き直し→最終確認」

テスト勉強は、前日に仕上げるものではありません。

おすすめは、テストまでの期間を大きく3つに分けて考える方法です。

14~8日前|学校ワークと基礎を固める

この時期にやることは、

  • テスト範囲の確認
  • 提出物の確認
  • 学校ワークの1周目
  • 英単語・漢字・重要語句の暗記
  • 苦手な単元探し

です。

いちばんのポイントは、「できる問題」と「できない問題」を分けておくこと。

そこでおすすめなのが、問題ごとに○△×をつける方法です。

○=自力でできた
△=できたけど少し不安
×=できなかった

これをやっておくだけで、2周目に何をすればいいのかがひと目で分かるようになります。

7~4日前|△と×を中心に解き直す

1周目が終わったら、全部を同じようにやり直す必要はありません。

数学のワークなら、

1周目:全部解く
2周目:△と×だけ
3周目:まだ×の問題だけ

というふうに、少しずつ範囲を絞っていきます。

限られた時間を、できない問題に集中して使うためです。

3日前~前日|「まだできない」を減らす

直前になって新しい問題集に手を出すのは、あまりおすすめしません。

それよりも、

これまでに間違えた問題を、もう一度解く

ことを優先しましょう。

英単語や漢字、理科・社会の重要事項も、この時期に最終チェックします。

直前期に考えたいのは、「何を新しくやるか」ではありません。「まだできないものは何か」です。

テスト2週間前からの具体的な学習スケジュールについては、「定期テスト2週間前から何をする?」の記事もあわせてご覧ください。


7.勉強しているのに点数が上がらないときは?

「毎日ちゃんと勉強しているのに、なかなか点数が上がらない」

そんなときは、勉強時間よりも勉強の中身を振り返ってみてください。

得意な教科ばかりやっていないか。
ワークを「終わらせること」が目的になっていないか。
解説を読んで「分かったつもり」になっていないか。
間違えた問題をそのままにしていないか。
苦手な教科を最後まで残していないか。

どれか一つでも心当たりがあれば、そこが伸びしろです。少し変えるだけで、勉強の手ごたえがぐっと変わるかもしれません。

ちなみに、OECDのPISA 2022では、自分で学習計画を立てたり、学習の進み具合を自分で評価したりすることが、自律的な学習に関わる項目として取り上げられています。

OECD平均では69%の生徒が「自分で学習スケジュールを立てることに自信がある」と答えたのに対し、日本と韓国では40%に届きませんでした。

ただしこの質問は、学校が再び休校になった場合を想定したものです。普段の定期テスト勉強について直接調べた数字ではない点には注意してください。

それでも、

「自分は何ができているのか」
「何がまだできていないのか」
「次に何をすればいいのか」

を自分で確かめながら進めるという考え方は、テスト勉強にもそのまま生かせます。

今治市教育委員会も、令和7年度全国学力・学習状況調査の結果を受けて、授業力の改善とあわせて、家庭学習の充実に向けて学校を支援していく方針を示しています。

「勉強時間は取っているのに、なかなか点数につながらない」という場合は、勉強しているのに成績が上がらない中学生に共通する5つの原因も参考にしてください。


8.保護者の方へ|「勉強した?」より計画づくりのサポートを

テストが近づくと、

「勉強したの?」

「数学は大丈夫なの?」

「あと1週間しかないよ」

と、つい言いたくなってしまいますよね。そのお気持ちは本当によく分かります。

ただ、毎回こまかく指示を出していると、子どもが自分で

「次は何をしよう」

と考える機会が少しずつ減ってしまいます。

そこで、声かけをほんの少し変えてみてはいかがでしょうか。

「テスト範囲、全部確認できた?」

「いちばん時間がかかりそうなのはどの教科?」

「今日はどこまで進める予定?」

「昨日できなかった問題、できるようになった?」

答えを親が決めてしまうのではなく、子ども自身に考えてもらうための問いかけです。

今治市の令和7年度全国学力・学習状況調査には、市内の小学校26校1,037人、中学校14校925人、合わせて1,962人が参加しました。

市はこの結果を、今後の教育指導や学習状況の改善に役立てていくとしています。

ご家庭でも、

「何時間勉強したか」だけでなく、「何ができるようになったか」を一緒に確かめる。

そんな関わり方をしていただけたら、とてもうれしいです。

テスト前に「やる気がないように見える」「疲れて勉強が進まない」というときは、2学期のお子様の「疲れ」と「やる気」の見極め方も参考にしてください。


まとめ|迷ったら「5教科全体」を見渡すところから

テスト勉強で考えたいのは、

「5教科をどの順番でやるか」だけではありません。

まずは、

①テスト範囲と提出物を確認する
②5教科のやることを書き出す
③時間がかかる教科・苦手な教科から早めに始める
④学校ワークなどに○△×をつける
⑤△と×を繰り返し解く
⑥直前は間違えた問題を中心に見直す

という流れを作ってみてください。

テストの日程は、学校によって違います。BONDSに通う生徒が多い大西中学校、西中学校、今治東中等教育学校でも、2026年度2学期中間テストの日程はそれぞれ異なっていました。

だから、友達と同じ日に同じ勉強を始めなくても大丈夫です。

自分の学校のテスト日から逆算して、自分の苦手なところに必要な時間を確保する。

それができれば、テスト勉強はぐっと進めやすくなります。

「何から始めればいいか分からない」ときほど、いきなり問題集を開くのではなく、一度5教科全体を見渡してみてください。

そして、

できる問題と、まだできない問題を分ける。
できなかった問題を、もう一度解く。
自分の力でできるようになるまで、繰り返す。

テスト勉強で本当に力になるのは、たくさんの問題を「やった」ことより、できなかった問題を一つずつ「できる」に変えていくことです。

その積み重ねは、次の定期テストだけでなく、自分で勉強を進めていく力にもきっとつながっていきます。

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ikeda

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