入学前に身につけたい5つの生活習慣|勉強より先に大切なこと

来年の春は、いよいよ小学校入学ですね。

「ひらがなは全部書けるようにしておいたほうがいいのかな」

「簡単な足し算くらいはできないと困る?」

「朝の準備にこんなに時間がかかって、小学校でやっていけるだろうか」

入学が近づくと、こんな心配がふと頭をよぎる方も多いのではないでしょうか。

こんにちは、学習塾BONDSです。

入学準備というと、どうしても読み書きや計算に目が向きがちです。もちろん、文字や数字に親しんでおくことも大切なのですが、同じくらい気にかけてほしいのが毎日の生活習慣です。

文部科学省も「早寝早起き朝ごはん」国民運動を通して、子どもの基本的な生活習慣づくりを後押ししています。

この記事では、入学前に少しずつ身につけておきたい5つの生活習慣と、ご家庭ですぐに試せる工夫をご紹介します。

とはいえ、入学までに5つ全部を完璧にする必要はありません。

お子さんのペースに合わせて、できそうなものから一つずつ始めてみてください。


1.小学校入学前、勉強より生活習慣が大切なの?

入学準備と聞いて真っ先に思い浮かぶのは、「ひらがな」「数字」「簡単な計算」かもしれません。

でも実際に小学校へ入ると、変わるのは勉強だけではありません。毎日の生活そのものも、大きく変わります。

例えば、こんな場面が増えていきます。

  • 朝、決まった時間に起きて登校する
  • 自分の持ち物を準備する
  • 先生の話を聞いて行動する
  • 友達と協力して活動する
  • 困ったときに自分の気持ちを伝える

ひらがなが読めても、朝の支度に追われてバタバタしていると、落ち着いて一日を始めるのは難しいものです。

反対に、まだ字を書くのが得意でなくても、学校生活に少しずつ慣れて安心して過ごせるようになれば、それも大切な成長です。

勉強と生活習慣は、どちらも大切

誤解のないように言うと、「生活習慣が大事だから、入学前の勉強はいらない」ということではありません。

絵本を読む、身近な数を数える、文字に興味を持つ。そうした経験も、幼児期の大切な学びです。

ただ、入学前から勉強を詰め込む必要はありません。

毎日を安心して過ごせることと、遊びや暮らしの中で「わかるって楽しい」と感じられること。

この両方を大事にしていけたらいいですね。

2.なぜ入学前に生活習慣を整えておきたいのか

幼稚園・保育所と小学校では生活が変わる

小学校に上がると、これまでとは違う一日の流れを経験することになります。

主な変化をまとめると、次のようになります。

場面幼稚園・保育所など小学校
朝の生活園によって登園方法や時間が異なる決められた登校時間に合わせる
持ち物保育者や保護者の支援を受けながら管理する自分で確認・管理する機会が増える
一日の流れ遊びや生活を通した活動が中心時間割に沿った学習活動が増える
友達との関わり遊びを通して人との関わりを経験する学習や係活動などで協力する機会も増える
困ったとき保育者などに助けてもらいながら過ごす先生に相談したり、友達と考えたりする機会が増える

※一般的な変化の例です。園や学校によって教育活動や支援の方法は異なります。

もちろん、小学校の先生も新1年生の発達や経験に合わせて支えてくれます。

入学したその日から、何でも一人でできなくて大丈夫です。

それでも、家庭で少しずつ生活のリズムを整えておくと、新しい環境になじむ助けになります。

幼児期の遊びと小学校の学びはつながっている

文部科学省は、5歳児から小学校1年生までの2年間を「架け橋期」と呼び、「幼保小の架け橋プログラム」によって幼児期と小学校の学びを円滑につなぐ取り組みを進めています。

このプログラムでは、子ども一人ひとりの多様性に配慮しながら、学びや生活の基盤を育むことが目指されています。

例えば、おもちゃの片付け。

ただ片付けるだけに見えて、子どもは「どこに戻せばいいかな」「次に使うとき、どうしたら出しやすいかな」と、考える機会にもなります。

友達と遊ぶ中で順番を待ったり、自分の気持ちを伝えたりする経験も、学校での集団生活につながっていきます。

つまり入学準備とは、新しいことを無理に詰め込むことではありません。

これまでの生活や遊びの中で育ってきた力を、小学校へとつないでいくことでもあるのです。

幼児期の遊びや生活が生活習慣・自立を通して小学校の生活と学習につながることを示す図解

参考:文部科学省「幼保小の架け橋プログラム」

3.入学前に身につけたい5つの生活習慣

ここからは、家庭で少しずつ取り組みたい5つの生活習慣を紹介します。

特別な教材は必要ありません。いつもの暮らしの中で、無理なく経験を重ねていけるものばかりです。

早寝早起き、朝ごはん、あいさつ、自分のことをする、話を聞き気持ちを伝える5つの生活習慣の一覧

① 早寝・早起きで生活リズムを整える

最初に考えたいのは、寝る時間と起きる時間です。

小学校では登校時間に合わせて朝の支度をすることになるので、入学直前に慌てて切り替えるより、今のうちから少しずつ整えておくほうが親子ともに取り組みやすいでしょう。

文部科学省は、2006年4月に発足した「早寝早起き朝ごはん」全国協議会と連携して、子どもの生活リズムの向上を目指す国民運動を進めています。

家庭でできること

  • 朝起きる時刻をできるだけ一定にする
  • 休日も生活リズムが大きく乱れないようにする
  • 朝はカーテンを開け、自然の光を取り入れる
  • 寝る前のテレビやゲーム、動画視聴の時間を見直す
  • 夜は絵本などを楽しみ、落ち着いて過ごす時間をつくる

ここで気をつけたいのは、早く起きることそのものが目的ではないという点です。

年齢に合った睡眠時間をしっかり確保することも忘れないでください。

例えば朝7時に起きる必要があるなら、必要な睡眠時間から逆算して寝る時刻を決めます。

起きる時刻だけを優先して、睡眠時間を削らないようにしましょう。

② 朝ごはんを食べる習慣をつける

朝ごはんも、生活リズムを整えるうえで大切な習慣の一つです。

とはいえ、朝は本当に忙しいもの。

「起きてすぐは食欲がない」

「食べるのに時間がかかる」

「準備に追われて、ゆっくり食べさせてあげられない」

というご家庭もあるでしょう。

まずは、朝食の時間を確保できるように、一日の流れを見直すところから始めてみてください。

家庭でできること

  • 朝食を食べる時間を決める
  • 前日の夜に食器などを準備しておく
  • 朝食の内容をある程度決めておく
  • 子どもの食欲や体調に合わせて量を調整する
  • できる日は家族で一緒に食卓を囲む

準備が大変な日は、おにぎりやパン、果物など、手軽に用意できるものを活用するのも一つの方法です。

ただし、何か一つ食べれば栄養も十分というわけではありません。一日の食事全体のバランスも意識しておきたいところです。

また、朝ごはんを食べない子に無理やり食べさせるより、起きる時間や体調、食欲の様子を見てあげてください。

朝ごはんは成績のためだけにあるのではなく、健康な毎日を支える習慣の一つなのです。

③ あいさつ・返事をする

「おはよう」「ありがとう」「いただきます」。

どれも毎日の暮らしの中で、自然と口にする言葉です。

小学校に入ると、先生や友達、登下校中に会う地域の方など、関わる人が増えます。

あいさつや返事は、そうした人たちとやり取りを始めるきっかけになります。

家庭でできること

  • 保護者から自然に「おはよう」と声をかける
  • 「ありがとう」を日常的に伝える
  • 名前を呼んで返事をする遊びを楽しむ
  • 子どもがあいさつできたら、そのことを認める
  • あいさつが難しいときは、会釈なども含めて無理なく取り組む

お子さんが小さな声で「おはよう」と言えたら、「今のあいさつ、聞こえたよ」と返してあげてください。

大きな声で言わせることにこだわる必要はありません。

初対面の人には緊張してしまう子もいれば、人前で話すのが苦手な子もいます。

大事なのは、あいさつの形をみんな同じにそろえることではなく、人と気持ちを伝え合う経験を増やしていくことです。

④ 自分のことは自分でやってみる

小学校では、自分の持ち物を管理したり、必要なものをそろえたりする場面が増えます。

入学前から、身の回りのことに自分で取り組む機会を少しずつ増やしておきましょう。

家庭でできること

  • 朝、自分で着替えてみる
  • 脱いだ服を決めた場所に置く
  • 遊んだおもちゃを片付ける
  • 靴をそろえる
  • 翌日に必要なものを親子で確認する

最初から全部を任せる必要はありません。

「今日は靴下を自分ではいてみよう」

「このおもちゃを一つ片付けてみよう」

くらいの小さなことから始めれば十分です。

時間がかかると、つい親が手を出してしまうこともありますよね。

忙しい朝に無理をすることはありません。時間にゆとりのある休日などに、子どもが自分で取り組める機会をつくってみてください。

うまくいかなかったときは、どこでつまずいたのかを一緒に考えてあげましょう。

「自分でやってみた」という小さな経験の積み重ねが、自立への一歩になります。

⑤ 人の話を聞き、自分の気持ちを伝える

小学校では、先生の説明を聞いたり、友達と相談したり、自分の考えを話したりする機会が増えます。

そこで大切になるのが、人の話を聞くことと、自分の気持ちを伝えることです。

といっても、入学前から長い時間じっと座って話を聞けるようにしておく必要はありません。

まずは家庭での短いやり取りを大切にしてみてください。

家庭でできる読解力の育て方については、こちらの記事でも紹介しています。
小学生の読解力を伸ばすには?家庭でできる5つの習慣【保護者向け】

家庭でできること

  • 絵本の読み聞かせを楽しむ
  • 子どもが話し始めたら、できるだけ最後まで聞く
  • 「今日は何が楽しかった?」と尋ねる
  • 「うれしかった」「嫌だった」など、気持ちを表す言葉を一緒に探す
  • 困ったときに「手伝って」と伝える練習をする

絵本を読み終えたあとに、「どのお話がおもしろかった?」「この子はどんな気持ちだったと思う?」と聞いてみるのもおすすめです。

正解を求める必要はありません。

子どもが感じたことを自由に話せる雰囲気をつくってあげてください。

言葉にするのが難しいときは、表情や身ぶり、絵を使って伝えてもかまいません。

「気持ちを伝えても大丈夫なんだ」と思える安心感が、コミュニケーションの土台になります。

5つの生活習慣と家庭でできること

生活習慣ねらいまず試したいこと
早寝・早起き生活リズムを整える十分な睡眠を確保し、起床時刻をそろえる
朝ごはん朝の生活リズムをつくる朝食の時間を確保する
あいさつ・返事人との関わりに親しむ大人から自然にあいさつする
自分のことをする自立に向けた経験を積む着替えや片付けを一つ任せる
話を聞く・伝える気持ちのやり取りを楽しむ親子で会話や読み聞かせをする

4.子どもができないとき、保護者はどう関わればいい?

「何回言っても片付けない」

「朝の支度が遅い」

「話を聞いてくれない」

生活習慣を身につけてほしいと思っていても、なかなか思うようにはいかないものです。

そんなとき、つい強い口調になってしまうこともあるでしょう。

でも子どもの側から見ると、何をすればいいのか分からなかったり、一度にたくさん言われて混乱していたりする場合もあります。

そこで、次の3つを意識してみてください。

① やることを一つに絞る

「早く準備して」と言われても、何から手をつければいいのか分からない子もいます。

そんなときは、

「まず靴下をはこう」

「次はランドセルを持とう」

と、一つずつ具体的に伝えてみてください。

② 子どもが取り組みやすい環境をつくる

言葉で何度も注意するより、環境を整えた方が取り組みやすくなることがあります。

例えば、こんな工夫です。

  • 翌日の服を前の晩に並べておく
  • おもちゃの置き場所に写真を貼る
  • 持ち物を置く場所を決める
  • 朝の準備の順番を絵で示す

③ できたところを具体的に認める

少しでも取り組めたときは、それを言葉にして伝えてあげましょう。

「一人で靴下をはけたね」

「今日は自分から片付けられたね」

「困ったことを教えてくれてありがとう」

結果だけでなく、やってみようとした気持ちにも目を向けてあげたいですね。

保護者の声かけNG→OK

つい言ってしまう言葉こんな声かけに変えてみる
「早く起きなさい!」「朝だよ。カーテンを開けようか」
「何回言ったら片付けるの?」「まず、このおもちゃを戻そう」
「自分でやりなさい!」「最初は一緒にやってみよう」
「ちゃんと話を聞いて!」「今から大切なことを一つ話すね」
「どうしてできないの?」「どこが難しかったかな?」

※声かけは家庭で試せる一例です。すべての子どもに同じ方法が合うわけではありません。

子どもへの声かけを命令や叱責から具体的で前向きな言葉に変える5つの例

できないことを責めない

生活習慣がなかなか身につかなくても、本人の努力が足りないと決めつけないでください。

子どもの発達には個人差がありますし、睡眠や食事、感覚の敏感さ、コミュニケーションの取り方などで、一人ひとりに合った配慮が必要な場合もあります。

家庭だけで抱え込まず、必要に応じて園や学校、専門家に相談してみてください。

子どもの学びを支える家庭での関わり方についても、あわせてご覧ください。
子どもが勉強しないとき、親はどこまで口を出す?小・中・高校生別の関わり方

5.入学までに取り組みたい1週間の生活習慣チェック

「よし、生活習慣を整えよう」と思っても、いきなり5つ全部に取り組むのは大変です。

そこでおすすめしたいのが、1週間に一つだけ習慣を選んで取り組む方法です。

例えば今週の目標を「朝の着替え」にしたら、最初は親子で一緒にやってみて、慣れてきたら子どもが自分でできる部分を少しずつ増やしていきます。

取り組み方は3ステップ

ステップ1:目標を一つ決める

「朝の着替えをしてみる」「使ったおもちゃを片付ける」「寝る前に翌日の準備をする」など、お子さんが取り組みやすいものを選びます。

ステップ2:できた日を記録する

できた日は、カレンダーやチェックシートに丸をつけたり、シールを貼ったりします。

記録を嫌がるようなら、無理に使わなくてもかまいません。

ステップ3:親子で振り返る

1週間たったら、「どの日がうまくいったかな?」「どんなときにやりやすかった?」と、一緒に振り返ってみましょう。

1週間の生活習慣チェックシート

今週の目標:____________

曜日取り組めた?ひとことメモ
月曜日□
火曜日□
水曜日□
木曜日□
金曜日□
土曜日□
日曜日□
月曜日から日曜日まで生活習慣の目標、達成状況、振り返りを記録できるチェックシート

このシートは、子どもを評価したり、できなかった日を責めたりするためのものではありません。

着替えが途中までしかできなかった日でも、「昨日より一つ多くできたね」と、伸びたところを認めてあげてください。

うまく続かなかったときは、目標が難しすぎなかったか、取り組む時間帯に無理がなかったかを見直してみましょう。

毎日必ず成功させることより、無理なく続けられるやり方を親子で見つけることが大切です。

6.今治市で小学校入学を迎える家庭が確認したいこと

今治市・大西町で小学校入学を控えているご家庭は、生活習慣づくりとあわせて、入学に関する案内にも目を通しておきましょう。

今治市の公式ホームページには、令和9年度(2027年度)の小学校入学に関する情報が掲載されています。

令和9年度の主な入学準備の流れ

時期内容
2026年8月下旬「入学予定通知書」と「就学時健康診断日程一覧表」の郵送
2026年9月1日から特別な事情で指定校以外を希望する場合の校区外通学の受付
2026年10月上旬入学指定校から「入学通知書」と入学関係書類の郵送
指定された期日まで必要書類を入学指定校へ提出
指定された日就学時健康診断

※今治市の令和9年度新入学案内に基づく情報です。個別の日程や必要な手続きは、市や学校から届く最新の案内をご確認ください。

参考:今治市公式ホームページ「小学校・中学校の新入学」

入学説明会などで確認したいこと

学校から案内が届いたら、次のようなことを確認しておくと安心です。

  • 登校時刻と通学方法
  • 必要な持ち物と名前の記入
  • 入学までに準備する学用品
  • 学校生活で配慮してほしいことの相談方法
  • 家庭で準備しておきたい生活上のこと

準備するものは学校によって違うこともあります。

分からないことがあれば、入学予定の学校か、今治市教育委員会学校教育課に問い合わせてみてください。

今治市学校教育課:0898-36-1601

7.まとめ|入学準備は完璧を目指さず、一つずつ

今回は、小学校入学前に身につけたい5つの生活習慣をご紹介しました。

  1. 早寝・早起きで生活リズムを整える
  2. 朝ごはんを食べる習慣をつける
  3. あいさつ・返事をする
  4. 自分のことは自分でやってみる
  5. 人の話を聞き、自分の気持ちを伝える

どれも、毎日の家庭生活の中で少しずつ経験できることばかりです。

入学準備となると、つい「何ができるようになったか」が気になってしまいます。

でも、子どもの育ちは一人ひとり違います。

昨日はできなかったことが、今日はちょっとだけできた。

そんな小さな変化を一緒に喜んであげてください。

入学してから身についていくことも、たくさんあります。

小学校入学は準備のゴールではなく、新しい成長のスタートなのです。

まずは今日、親子でできそうなことを一つだけ選んでみませんか。

「今週は朝の支度を一緒にやってみよう」

「寝る前に絵本を読む時間をつくろう」

そのくらいの一歩で十分です。

お子さんが安心して、わくわくしながら春を迎えられるように。

毎日の暮らしの中で、できることを少しずつ増やしていきましょう。


参考資料・出典

文部科学省

愛媛県

今治市

※家庭での声かけや1週間のチェックシートは、公的資料の内容を参考にしながら、家庭で取り組みやすい方法として紹介した実践例です。

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ikeda

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