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「数学が苦手」になる中学生はどこでつまずく?学年別チェックポイント

「うちの子、数学がどうも苦手で……」

学習塾をやっていると、保護者の方からこういったご相談をよくいただきます。

こうした声を聞くたびに感じるのは、数学が苦手になる理由は「数学のセンスがないから」では決してない、ということです。

多くの場合、その裏には

といった、小さなつまずきが積み重なっています。
そして、そのつまずきをそのままにしておくと、次の単元でさらに「分からない」が増えていく——数学には、そういう性質があります。

数学は、他の教科と比べても積み上げの要素が強い教科です。
中1で習う文字式や方程式の理解は、そのまま中2の連立方程式や一次関数につながっていきますし、中2までの計算力や式の理解が、中3の二次方程式や二次関数、図形の問題を支えています。

だからこそ大事なのは、「数学が苦手なのはなぜ?」と考えることよりも、

「数学のどこでつまずいたのか」を見つけること

なのだと思います。

この記事では、中学生の数学について、学年ごとのつまずきやすいポイント、家庭でできるチェック方法、そして愛媛県・今治市の高校入試を見据えた数学の学習まで、まとめてお伝えします。


1. 「数学が苦手」は、ある日突然始まるわけではない

数学が得意だったはずの子が、あるとき急に「数学が全然分からない」となる
——傍から見るとそう見えることがあります。ですが実際には、その前に小さな変化が起きているケースがほとんどです。

たとえば、

といったサインです。

たとえば中2で「一次関数が分からない」というとき、一次関数だけをやり直せば解決するかというと、そう単純にはいかないことがあります。

一次関数が苦手 → 比例が分からない → グラフが苦手 → 座標が苦手 → そもそも文字式も少し不安

というように、原因をたどっていくと中1の内容に行き着くことは珍しくありません。

これが数学の難しいところであり、同時に、つまずきを解消する手がかりでもあります。

数学は「積み上げ型」の教科

中学校数学のおおまかなつながりを整理すると、次のようになります。

学年主な学習内容次につながる力
中1正負の数・文字式・方程式計算・式を扱う力
中1比例・反比例関数・グラフの基礎
中2連立方程式立式・計算力
中2一次関数式・表・グラフを関連づける力
中2証明根拠を説明する力
中3因数分解・平方根二次方程式につながる
中3二次方程式高校数学への土台
中3二次関数・図形入試の総合問題につながる

つまり、中3の数学を理解するためには、中1・中2の数学が土台として必要になるということです。
数学の苦手を克服したいときに、「今の単元をひたすら練習する」だけでは十分でないことがあるのは、このためです。


2. データで見る「今の中学生の数学」

近年の数学教育では、公式を覚えて計算するだけでなく、

といった力が重視されるようになっています。

2025年度の全国学力・学習状況調査では、中学校数学の平均正答率は48.8%でした。領域別に見ると、次のような結果が出ています。

領域平均正答率
数と式44.1%
図形47.0%
関数48.8%
データの活用59.0%
数学全体48.8%

評価の観点別では、こちらの通りです。

観点平均正答率
知識・技能54.8%
思考・判断・表現39.7%

問題形式別に見ると、差はさらにはっきりします。

問題形式平均正答率
選択式54.4%
短答式52.5%
記述式40.2%

これらの数字から読み取れるのは、「知識を覚えているかどうか」だけでなく、「その知識を使って考え、説明できるかどうか」が問われるようになっているということです。
文部科学省の分析でも、数学用語の意味理解や、証明を評価・改善する力などに課題があると示されています。


3. 学年別・数学のつまずきポイント

中学1年生:最初の大きな分かれ道

中1で特に注意したいのは、

正負の数 → 文字式 → 方程式 → 比例・反比例

という一連の流れです。

① 正負の数

(-3)+5   (-4)-(-7)   (-2)×(-5)

このあたりで、「マイナスが出てくると分からなくなる」「引き算になると混乱する」「符号をよく間違える」という様子が見られたら、少し注意が必要です。

② 文字式

中1で「算数」から「数学」へと大きく変わるポイントです。

3x+2x=5x

これはできても、

3x+2

を「5x」としてしまうことがあります。これは単なる計算ミスというより、文字式そのものの意味がまだ十分につかめていない可能性を示すサインです。

③ 方程式

3x+5=17

このような式を解くとき、「5を移項して3で割る」という手順だけを暗記するのではなく、「等しい関係を保ったままxの値を求めている」という意味を理解できているかどうかが重要です。

④ 比例・反比例

ここでは表・式・グラフを結びつけて考える力が問われます。

比例でつまずいたまま中2の一次関数に進んでしまうと、そこでさらに苦労することになりがちです。

中学2年生:差が広がりやすい学年

中2では、式の計算・連立方程式・一次関数・図形の証明・確率・データの活用など、複数の知識を組み合わせて解く問題が一気に増えてきます。

① 連立方程式

計算問題は解けるのに、文章問題になるとできない——これは本当によくあるつまずき方です。文章問題では、

文章を読む → 条件を整理する → x・yを設定する → 式を作る → 計算する → 答えを確認する

という複数の段階を経る必要があり、どこか一段階でもつまずくと最後までたどり着けません。

② 一次関数

中2数学の大きな壁のひとつです。式・表・グラフ・傾き・切片・変化の割合を関連づけて考える力が求められます。2025年度の全国学力・学習状況調査でも、一次関数について「xの増加量が2のときのyの増加量」を求める問題の正答率は35.4%にとどまりました。

ここで意識しておきたいのは、

公式を覚えていることと、一次関数を理解していることは、必ずしも同じではない

という点です。

③ 図形の証明

証明で問われるのは「答えは何か」ではなく「なぜそう言えるのか」です。図を見る、条件を整理する、根拠を探す、結論につなげる
——この一連の流れを自分の言葉で組み立てる力が必要になります。

中学3年生:これまでの積み上げが表面化する

中3では、展開・因数分解・平方根・二次方程式・二次関数・相似・円・三平方の定理などを学び、並行して高校入試対策も始まります。

「因数分解が苦手」の背景にあるもの

x^2+5x+6

こうした式を因数分解するには、それまでに学んだ文字式や展開の知識が土台になります。つまり、

因数分解ができない → 展開を確認する → 文字式まで確認する

というように、必要に応じて前の単元に戻ってみることが大切です。

二次方程式も同じ構造

x^2-5x+6=0

このような問題は因数分解の力がそのまま必要になるため、

因数分解が苦手 → 二次方程式も苦手

という流れが自然に生まれてしまいます。


4. 家庭でできる「つまずきチェックリスト」

ここまでの内容を、ご家庭でも確認しやすい形に整理してみました。

学年単元こんな様子があれば要チェック
中1正負の数符号のミスが多い
中1文字式文字式の意味が分からない
中1方程式手順だけを暗記している
中1比例・反比例表・式・グラフがつながらない
中2連立方程式文章から式を作れない
中2一次関数式・表・グラフが苦手
中2証明根拠を説明できない
中2確率場合分けが苦手
中3因数分解展開や計算に不安がある
中3二次方程式因数分解が苦手
中3二次関数グラフから情報を読み取れない
中3図形条件を図から読み取れない

特に気にかけておきたい5つのサイン

  1. 答えだけを書いている — 途中式がないと、どこで間違えたのか本人も分からなくなります。
  2. 間違い直しをしない — 「計算ミスだった」で終わらせず、何をどう間違えたのかまで確認することが大切です。
  3. 「分からない」で止まる — 「どこが分からないのか」を、本人が言葉にできるようにしていきます。
  4. 文章問題をすぐ飛ばす — 計算力だけでなく、読解・条件整理・立式の力が必要な部分です。
  5. 前の学年の問題が解けない — これはかなり重要なサインです。中3なのに中1の文字式や方程式でつまずいているなら、今の単元だけを勉強しても効率が上がりにくい状態と言えます。

5. 立て直しは「学年」ではなく「単元」で考える

数学が苦手になったとき、「中2だから中2の内容を全部やり直そう」と考える必要はありません。それよりも大切なのは、

「どの単元まで戻れば、もう一度理解できるようになるか」

を見極めることです。

たとえば中2で一次関数が苦手なら、

一次関数 → 比例・反比例 → 座標 → 文字式 → 正負の数

というように、必要なところまでさかのぼって確認していきます。中3で二次方程式が苦手なら、

二次方程式 → 因数分解 → 展開 → 文字式

と戻ります。これを「つまずきの逆算」と考えると、やるべきことが見えやすくなります。


6. 愛媛県・今治市の高校入試につながる数学力

「受験勉強は中3になってから」と考える方もいらっしゃるかもしれません。しかし、愛媛県の県立高校入試を見据えるなら、日々の数学学習そのものがすでに受験勉強の一部になっています。

令和8年度愛媛県県立高校一般入学者選抜では、学力検査として国語・社会・数学・理科・英語の5教科が実施されます。
つまり、中1・中2で学んだ内容も、最終的にはすべて高校入試の土台になっているということです。

学年学習内容入試につながる力
中1正負の数計算力
中1文字式式を扱う力
中1方程式数量関係を整理する力
中1比例・反比例関数の基礎
中2連立方程式立式・計算力
中2一次関数表・式・グラフを関連づける力
中2証明根拠を説明する力
中3二次方程式因数分解・計算力
中3二次関数関数の総合力
中3相似・円・三平方の定理図形の総合力

そして高校入試では、これらを組み合わせて解く総合問題が出題されます。だからこそ、

高校入試対策は、中3になって突然始まるものではありません。

中1・中2の定期テスト対策の積み重ねが、そのまま入試につながっていきます。


7. 数学の苦手を克服するために、家庭でできること

数学が苦手になったとき、「もっと問題を解きなさい」と勉強量だけを増やしても、十分な効果が出ないことがあります。それよりも大切なのは、

「どんな間違いをしているのか」を見ること

です。

間違い方確認したいポイント
符号ミスが多い正負の数・計算手順
途中式がない計算過程の理解
文章問題だけ苦手読解・立式
グラフが苦手表・式・グラフの関連
図形が苦手条件整理・定理の理解
前の学年の問題が苦手基礎の復習

「何点だったか」だけでなく、「どんな間違いだったか」に目を向けることが、遠回りに見えて一番の近道になります。

「数学が苦手」ではなく「ここが苦手」に変える

お子さんが「数学が苦手」と言ったとき、「もっと勉強しなさい」と返す前に、こんな風に聞いてみてください。

「全部分からない」という答えが返ってきても大丈夫です。

そこから、計算?文章問題?関数?図形?前の学年の内容?と一つずつ分解していけばいいのです。
「数学が苦手」という大きすぎる問題を、「この単元が苦手」という小さな問題に変えていくこと——それが、立て直しの第一歩になります。


8. まとめ:「数学が苦手」ではなく「どこでつまずいたか」を見つけよう

数学が苦手になる原因は、一人ひとり違います。

計算が苦手な子もいれば、文章問題が苦手な子もいる。グラフでつまずく子もいれば、図形になると分からなくなる子もいます。
そして、今の単元ではなく、もっと前の単元に原因があることも少なくありません。

だからこそ、

「数学が苦手」ではなく、「どこから分からなくなったのか」を探す。

これに尽きます。

数学は、

見つける → 戻る → 理解する → 解く → できるようになる

というサイクルを繰り返すことで、少しずつ立て直していくことができます。そして愛媛県・今治市の高校入試を考えるなら、日々の数学学習を大切に積み重ねていくことが何より重要です。中1の正負の数も、文字式も、方程式も。中2の連立方程式も、一次関数も、証明も。中3の因数分解も、二次方程式も、関数も、図形も——すべてが高校入試につながっています。

「受験勉強は中3から」と考えるのではなく、「今日分からなかったところを、そのままにしない」こと。それが結果的に、もっとも確実な受験対策になります。


学習塾BONDSでは「どこでつまずいたか」を大切にしています

学習塾BONDSでは、今学校で習っている単元の問題をただたくさん解かせるのではなく、「なぜできないのか」「どこから分からなくなったのか」を確認することを大切にしています。

たとえば「一次関数が苦手」という生徒であれば、一次関数だけを見るのではなく、

比例・反比例 → 座標 → 文字式 → 正負の数

まで、必要に応じてさかのぼって確認します。

「二次方程式が苦手」という生徒であれば、

二次方程式 → 因数分解 → 展開 → 文字式

と、必要なところまで戻ります。

ただ「戻る」ことが目的ではありません。「できるところを確認し、必要なところだけ戻り、できるようになったら先へ進む」
——これが大切にしていることです。

数学は、正しい場所からやり直せば、少しずつ取り戻すことができる教科です。
「数学が苦手だから」とあきらめてしまう前に、「どこでつまずいたのか」を一緒に探してみませんか。

学習塾BONDSでは、愛媛県・今治市の高校入試を見据えながら、一人ひとりの理解度に合わせた学習を大切にしています。

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ikeda

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